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最新ニュース

  • 2021年08月16日

    資料館レポ№9 国際動物交流~みんなに愛され70周年~

       王子動物園は神戸市の友好都市との動物交換を通じた友好親善を昔から積極的に行ってきました。動物交流という手法は政治的な背景も少なく、都市の住民にも温かく迎えられる国際交流としては効果的な方法でした.

        神戸市が最初に外国と友好都市関係を結んだのは1957年11月のアメリカシアトル市でした。王子動物園ではこれを機会にシアトルの動物園と動物交流により親善を深めることになりました。神戸市からはチョウセンシマリス20頭、シアトルからはカナダヤマアラシのペア1対が送られました。これが第1号となり、国際動物交流は1970年、80年代に活発に行われることとなります。

     最も多くの動物交流があったのは中国の天津動物園です。1976年から1990年代はじめまで毎年のように行われました。天津から来た主な動物としては、マヌルネコ、レッサーパンダ、ウンピョウ、オオヤマネコ、ウマグマ、アムール虎、タンチョウ、ミミキジ、カカバなど 神戸から行った主な動物は、マサイキリン、カバ、クロヒョウ、アカカンガルー、チンパンジー、ワオキツネザル、フラミンゴ、ベニコンゴウインコなど。

    P.36 遊具で遊ぶ2頭のパンダP.36 ポートピアのGパンダ

    遊具で遊ぶ2頭のパンダと観客 /

       (左)「寨寨(サイサイ)」と(右)「蓉蓉(ロンロン)」

     

        ジャイアントパンダは1981年のポートピア博覧会開催中の6か月間借り受けという形でペアが神戸に来ています。この頃まで、中国は展示目的でも貸し出しを行っていました。さらに、神戸市で1985年に行われたユニバーシアード大会に併せて神戸市総合運動公園約3か月開催されたグリーンエキスポ85には目玉として、中国から孫悟空のモデルといわれている珍獣の金絲猴(キンシコウ)が出展されました。

          これらの動物は中国では国家第1級保護動物に指定され、国外への搬出については当時から国家の許可が必要で、天津と神戸との強い交流の絆により、天津側から強い働きかけが中国政府にあったと記録されています。 

     P.41 キンシコウ引渡式P.41 キンシコウ「金金」「菲菲」

    金絲猴(キンシコウ)引渡式 /

      (左)「金金(チンチン)と(右)「菲菲(フェイフェイ)

     

        1991年に王子動物園では、動物とこどもの国のゾーンを整備するにあたり、その中核としてコアラを飼育することになりました。国内では8番目(現在では、7園で飼育)でした。神戸市の友好都市であるオーストラリアのブリスベン市には動物園がないため、形はブリスベンからのプレゼントでしたが、実際は政府公認のゴールドコーストのカランビン野鳥園との交渉となり、コアラ舎の施設、ユーカリの栽培方法や飼育方法などの現地調査を経て、許可されました。そして、同年の9月13日にオス1頭、雌2頭が来園し、コアラの飼育が始まりました。

        現在では、ジャイアントパンダと並ぶ王子を代表する動物となっています。

    P.46 コアラの検査P.46 MGジュニア

     到着したコアラの検査 /MGジュニア」オス

     

       かつて、動物園では動物商を通じて野生動物を野生から導入したり、捕鯨船が南極からペンギンを捕獲して動物園へ渡したりすることなどが行われていました。しかし、野生保護の観点からワシントン条約が締結されるようになり、厳しい規制や監視が世界で行われ、また、動物園は野生動物をつれてきて野生数を減らしているという世論の批判もあって、世界の動物園は希少な動物を保護し、繁殖し、人々を教育していく立場であることを前面に掲げて生き残る道を選択しました。現在では動物園内での繁殖や移動により動物園のほとんどの展示動物は維持されています。  そのような中、動物園間の動物交流、特に海外との動物交流は生物の多様性や種の保存を維持していく観点から非常に重要になってきています。

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    SHIRYOKAN