2010年06月09日
ジャイアントパンダ日中共同研究延長の調印
王子動物園で2000年(平成12年)から10年間、日中共同飼育繁殖研究目的で飼育展示している、2頭のジャイアントパンダの研究期間が今年7月に満了します。
この研究期間の延長について、中国野生動物保護協会と2008年10月頃から続けてきた交渉が合意し、北京市内で9日に協議書の調印が終了しました
これで、2015年(平成27年)まで、今までどおり「興興(コウコウ)」(オス)、「旦旦(タンタン)」(メス)の2頭のジャイアントパンダの飼育展示を続けることになりました。
なお、2003年より2頭の間で人工授精による繁殖に取り組んでおり、2008年には生後4日目に死亡してしまいましたが、出産に成功しています。
この共同研究は、中国との友好交流や阪神淡路大震災で被災した神戸市民を元気付ける目的で実現し、2頭の名前は一般公募で、オスは震災復興の願いから「興興(コウコウ)」、メスは新しい世紀の幕開けという意味で「旦旦(タンタン)」となりました。
パンダが来園してからの10年間で約1,400万人が王子動物園を訪れています。
これまでの経過
・1993年(平成5年)
中国側と共同飼育繁殖研究の協議を開始するも、1995年(平成7年)の阪神淡路大震災により研究計画中断。
・1998年(平成10年) 1月
中国国家林業局へ共同研究を再度申し入れ。
・1999年(平成11年) 5月
中国野生動物保護協会と「ジャイアントパンダの繁殖に関する日中共同研究意向書」を締結。
・1999年(平成11年) 8月11日
中国野生動物保護協会と「ジャイアントパンダ日中共同飼育繁殖に関する意向書」を締結。
・2000年(平成12年) 4月
1999年9月に建設を開始したパンダ館が完成。
・2000年(平成12年) 7月16日
2頭のジャイアントパンダ(初代「興興」と「旦旦」)到着。
・2000年(平成12年) 7月28日
共同研究発足式開催、一般公開開始。
・2002年(平成14年) 12月9日
初代「興興」性成熟不全の為、交換(2代目「興興」来日)
・2003年~06年
春のメスの発情期に、自然交配させるが成功せず。人工授精を実施したが受胎に至らず。
・2007年(平成19年) 8月12日
3月に3回の人工授精を実施し、受胎に初成功したが結果は死産。
・2008年(平成20年) 8月26日
4月に3回の人工授精を実施し、初めての出産に成功したが、8月29日に赤ちゃんが死亡。
・2009年(平成21年) 1月、11月
人工授精を実施するが受胎には至らず。
王子動物園のジャイアントパンダ
・オス:「興興(コウコウ)」 中国名-龍龍
1995年9月14日 中国大熊猫研究中心(臥龍繁殖センター)生まれ 14歳
・メス:「旦旦(タンタン)」 中国名-爽爽
1995年9月16日 中国大熊猫研究中心(臥龍繁殖センター)生まれ 14歳