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最新ニュース

  • 2026年01月15日

    動物専門員の日常#021 ~フラミンゴに脚環(あしわ)をはめる~

    明けましておめでとうございます。
    今年もよろしくお願いします。

    あたらしい年のはじまりに抱負を立てるひとも多いのではないでしょうか? 実はフラミンゴの担当として、ここ数年新たな抱負がありました。
    それは、「脚環(あしわ)をはめること」です!

    動物の識別に役立つ「脚環(あしわ)」

    王子動物園にはたくさんのフラミンゴがいますが、 きっと毎日みている飼育員だったら・・・という羨望のまなざしで、 「1羽1羽識別しているのですか?」と聞かれることがあります。

    正直に言うと、「ごめんなさい、無理です。」
    ぱっとみて1羽1羽を識別するのは難しすぎます・・・(;’∀’)
    (もちろん、やせすぎてないか、歩き方に異常がないか、 群れから孤立していないか、などは毎日チェックしてますよ)

    それでもたま~~~に、特徴的な体型や群れの中でいつものお気に入りスポットにいる個体や毛並みのなんとなくの感じなどで、わかることもあります。
    しかし、200羽以上にもいるとそれぞれの個体を完全に把握するのは
    どうしても難しいのです。

    「脚環(あしわ)」の役割とは?
    そんなときに、役に立つのがこちら。
    じゃじゃーん!脚環(あしわ)です!
    動物専門員写真①
    これは人間でいうと、名札のような役割をしています。
    動物たちを番号で管理をすることで、いつどこで生まれたのか、親はどの個体なのか、健康状態の履歴などをこちらで区別することができます。
    大昔は、入れ墨をいれたり、羽根をカットしたりしていたようですが、今は脚環をはめたり、マイクロチップを体内に埋め込むといった動物をできるだけ傷つけないやり方が主流です。
    将来的には、もっともっと発展してAIや画像解析システムで個体識別ができる技術が生まれるのかな・・・と勝手に想像をしています。

    群れのなかから1羽を捕まえる

    さて、この脚環をつけるためには対象のフラミンゴを捕まえる必要があります。
    フラミンゴを捕獲して、保定をするのです。
    文字で書き起こすと簡単なことのように見えますが、
    これが難易度MAX!!!!だって、よく考えてください(泣)

    王子動物園のフラミンゴの羽数は国内随一。
    200羽以上いる中で1羽だけを狙って捕まえるのは想像するだけでも難しいです。
    特に臆病で神経質な動物の代表格のフラミンゴ。
    フラミンゴ自身も私たち飼育員も怪我なく、無事捕獲をし、保定する技術を身につけることが担当としての第一目標でした。

    見えない部分で少しずつ保定技術を積み重ねてきました。
    大切なことはフラミンゴの動きを理解することそして何より場数をこなすこと! (ベテラン飼育員曰く「群れがばたつくと、餌食べへんようになるからほどほどにね」「でもな、捕まえるときはガっていくねん」と教わりました)

    このような捕獲技術や保定方法は、飼育員や獣医師の間で脈々と受け継がれています。

    ▼20年前の担当者の様子
    動物専門員写真②

    ▼最近の担当者の様子
    動物専門員写真③

    ついに脚環をはめることのできた日

    最近、2025年生まれのベニイロフラミンゴのヒナ(もうすっかり成鳥だけど)に
    脚環をつけることができました。 残念ながら捕獲&保定の写真がないのですが・・・。
    やってみるとすごく分かるのですが「フラミンゴ首はながいわ、脚も長いわ」で もう、たいへんです。
    というのも、難易度が高めなこの技術。
    王子動物園では数年にわたって伝承が途切れていた時期があり、その間に脚環をつけることができなかったフラミンゴがいました。
    昔は当たり前にできていたことなので、
    「きっと頑張ったらできるはず!」そんな思いで取り組んでいました。 なので、2025年生まれのフラミンゴのヒナに脚環をつけることができたことは、飛び上がるぐらい、嬉しい出来事でした。

    群れを管理し、飼育をしつづける

    群れの動物の管理は、群れの大きさが大きくなればなるほど
    1羽1羽の個体管理の重要性が増します。
    数が多いからこそ、ただの群れとして見るのではなく
    それぞれのいのちとして向き合い続けることがよい飼育に繋がると考えています。
    まずはファーストステップクリア。
    心の中でガッツポーズをした日でした。

    動物専門員 あお

  • 2025年11月07日

    ~11月19日は「世界アリクイの日」~ 日本のオオアリクイ飼育園館が初めて合同で保全啓発を実施します!

    毎年11月19日は「世界アリクイの日(World Anteater Day)」です。

    世界アリクイの日は、アリクイとその生息地が直面している脅威、そしてアリクイを守ることの大切さを世界に伝えるための日です。

     

    イベントロゴ

     

     この日は、アリクイの保全活動を行うブラジルのNGO「Instituto Tamanduá」と「Instituto Jurumi」によって2014年に設立され、国際自然保護連合(IUCN)のアリクイ専門家チームにも公式に承認されています。

     

    アリクイは有毛目アリクイ科に分類される哺乳類で、野生下のアリクイは生息地の減少や交通事故など、さまざまな脅威に直面しています。特にオオアリクイ(Myrmecophaga tridactyla)は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に分類されており、国際的な保全への取り組みが求められています(IUCN, 2025)。

     

    ①

     

    オオアリクイは日本動物園水族館協会(JAZA)で保全の優先度が高い動物種

     

    オオアリクイは日本動物園水族館協会(JAZA)のコレクションプラン種(※)の「管理種(JSMP)」に位置付けられており、国内での個体群管理・繁殖計画のもと、長期的な飼育・保全が進められています。

     

    ②

     

     

    ※保全上の必要性、教育的価値、学術的価値、展示効果その他の指標に基づき、継続的に飼育管理することが必要とされる種

     

    日本は7園で18頭を飼育、世界でも有数の飼育国

     

    現在、日本では7つのJAZA加盟園館で計18頭のオオアリクイが飼育されています(2025年10月現在)。一見少なく感じられるかもしれませんが、この飼育頭数は世界で第6位に位置しており、日本は世界有数の飼育国の一つです。

    そのため、日本におけるオオアリクイの継続的な繁殖や調査データの共有は、国際的な種の保全においても重要な役割を担っています。

     

     

    当園ではオオアリクイを2頭飼育しております。

    ③ブンバ

    (オス:ブンバ) 

     

    ④サニー

    (メス:サニー)

     

    7園合同による保全啓発活動を初実施

     

    今年、オオアリクイを飼育する全国7園が合同で、初の保全啓発活動を実施します。世界アリクイの日にあたる11月19日を中心に、ブラジルでオオアリクイの保全活動を行う野生動物保全研究(ICAS)の協力のもと、各園で共通デザインの展示パネル掲示やSNSでの情報発信、ガイドイベントなどが展開されます。

     

    王子動物園では、11月16日(日)にガイドイベントを実施します。ぜひご参加ください!

    詳細はこちら

     

    (公社)日本動物園水族館協会に加盟するオオアリクイ飼育園館
     ・静岡市立日本平動物園 
     ・江戸川区自然動物園
     ・よこはま動物園ズーラシア
     ・名古屋市東山動物園
     ・神戸市立王子動物園
     ・神戸どうぶつ王国
     ・沖縄こどもの国

     

    この機会に、ぜひ園を訪れ、実際のオオアリクイの姿を通してアリクイを取り巻く環境や保全の重要性に触れていただければ幸いです。

     

  • 2025年10月23日

    世界ユキヒョウの日

    今日は“世界ユキヒョウの日”

    絶滅の危機に瀕したユキヒョウの保全を考える日。

    2013年10月23日にキルギスのビシュケクという街で「世界ユキヒョウ保護フォーラム」が開催されたことを受け制定されました。

     

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    この日に向けユキヒョウの「ユッコ」について、ブログにしようかXにしようかそんな話をしたのはつい、先月の事。こんな日がこんなにも早く来るなんて夢にも思わずに…。

     

    少し気温の下がった爽やかな夜明け、とても静かな朝。                      

    ユキヒョウの「ユッコ」は穏やかに息を引き取っていました。

     

    円形猛獣舎のバックヤードはいつもなら個室の檻の中を鳴きながらウロウロしている猛獣たちもその日の朝はジッとし彼女の《死》を知ってか否か、とても静かな空間でした。

     

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    動物たちは本能的に《死期》を《命の終わり》を感じるものだと聞いたことがあります。

    生きとし生けるものみな平等にその鼓動の止まる時はいつか必ず訪れます。でもそれがいつなのかは明確には誰にも分かりません。

    ここで働いている間、突然その時は何度もやってきました。

     

    私たち飼育員は飼育動物の一番近くにいて、彼らの普段を観察し、いつもと違う様子があればそれに気付けるよう日々目を、心を配っています。常にすべての動物たちのそばにいることはかないませんが、具合が悪そうだったり様子の違いに気が付いたときは獣医師と一緒に様子を見たり治療をするかの相談をします。

     

    自然界では“弱っている姿をみせる=自らの命を危険にさらす”可能性がたかまります。

    表に出さないことが彼らの身を守る手段の一つでもあり、それは例え長く飼育下におかれていても囲いの中で生を受けても、その身体に「本能」として持ち続け、消えることはないのです。それゆえその変化に気が付いた時にはかなり厳しい状況になっていることも少なくありません。

    もっと早く異変に気付いていたなら、いつもと違う様子に気付いていたなら…。何度そう悔やんだか分かりません。しかし、悔やんだところでその命たちは戻っては来ませんしクヨクヨ下を向いていて視野が狭くなったままではここにいる意味はありません。

     

    限られた環境に生きる彼らがこの中で過ごす間、そして自分がここにいる間はせめて自分に出来ることを精一杯したい。

    彼らの出す小さなサインに気付けるようにと誓う秋の日です。

     

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    Nのひとりごと 

  • 2025年10月07日

    動物専門員の日常#020 ~3羽で子育て?フラミンゴたちの不思議な行動~

    なんとなく、長年の勘で「これってもしかして・・・」と思うことってありませんか?

    う~~~ん??? 例えるならレーダーが働くというか、アンテナがぴんと立つというか

    今日はそんなお話を。

    IMG_E6626

     

    時は遡り、ベテラン飼育員と一緒に繁殖に向けてあれやこれやと作戦会議を立てているときのことです。

    そこで教えてもらったのは、ちょっと変わった3羽の関係性(*’▽’)

    ・ペア形成が上手なベニイロフラミンゴのオスとメスがいる

    ・そのペアに割って入り、子育てを手伝おうとするヨーロッパフラミンゴがいる

    ・なぜか3羽交代で卵を温めているので、通常より孵化が早い

    とのことでした。

    最後にさらっと一言。

    「なんなら、フラミンゴミルクも3羽から交代でもらうから、ヒナの成長も普通より早い気がすんねんな~~~~~~」

     

     

    ・・・・・ん?、え、それってもしかして・・・・

    「え、3羽で卵を温めているんですか?」

    「どの、何歳の個体ですか?」

    「フラミンゴにもシフト制みたいなものあるの?」

    思わず、つぎつぎと質問をしてしまいました(笑)

     

    う~~ん?これって・・・とても珍しい現象のような気がする。

    少し文献を調べてみると“鳥類の協同繁殖”のキーワードが。

     

    つまり、ペア以外の個体(ヘルパー個体)が抱卵と子育てに関わるという、なんとも不思議な繁殖形態のことです。協同繁殖自体はまれに報告例があるのですが、まさか王子のフラミンゴたちにそれらしき行動が見られるとは。

    しかも別種で(;゚д゚)ゴクリ…

    そして今年もその珍しい行動が確認されました。

    4月初旬にベニイロフラミンゴのペアの巣の周りをヨーロッパフラミンゴがうろうろと歩きまわっているのです。距離が近すぎるせいか、親鳥は警戒気味で翼を広げて卵を守っていました。

    近づいては離れ、近づいては離れ…を繰り返し。なかなか諦めません。

    ちなみに、このヨーロッパフラミンゴの個体番号は「H302」。1997年生まれ。メス。

    フラミンゴの飼育下の寿命は平均40~50年と言われているため、ほどよいお年です。

    (※一部、番号で個体を管理しています)

    あるときに、親鳥の警戒が解け、自然な形でふわりと抱卵に入れ替わりが行われました。

    そしてその日は3羽が交代でしっかりと温めていました。

    「おぉ、これが噂の…」とテンション高く観察していたのですが、残念ながらその卵は翌日には破卵していました。

     

    たまたまだったのかと思いつつ。

    5月中旬にベニイロフラミンゴの同じペアが再び産卵し、今回もまた同じヨーロッパフラミンゴ(H 302)が抱卵に参加していました。

    ところが、この2回目の卵もまさかのその日のうちに割れました。

     

    しかも卵には、くっきりと嘴の跡が・・・・(´;ω;`)

    温めようと「よいっしょ」と転がそうとしたときにうっかり強く差しすぎたのかもしれません。

    H302ははりきって抱卵しようとしているけれど。

    これは・・・親鳥にとってはもはやありがた迷惑なのでは・・・。

     

    通常フラミンゴは1つのペアが1つの巣に1つの卵を産みます。

    同じペアが複数回、産卵するのは抱卵中の卵を失ったり、ヒナの子育てに失敗した場合の“補充卵”であることがほとんど。

    しかも、産卵は体力をとても使います。2回産んでいるこのペアのメス、さすがに今シーズンは産まないよね・・・と思っていたら。

     

    なんと、7月3日に3回目の産卵を確認!

    (すごい・・・体力ある・・・!)

    まさに3度目の正直です。

    「どうか今回ばかりは・・・」と思いながら、双眼鏡を覗いていたら、そこにはおなじみのヨーロッパフラミンゴのメス(H302)が登場。

    いつものように近づいては離れ、近づいては離れ・・・を繰り返し。

    なかなか諦めません。

     

    この3羽の関係性っていったい・・・?

     

    ただ、3度目の正直だったのか。

    それとも偶然が重なっただけなのか。

     

    7月31日にヒナが無事に孵化し、その後順調に育っており、親鳥とH302 のそばを離れて単独で行動しています。

    飼育の現場では、不思議な出来事にたくさん出会います。

    「なんとなく・・・これって・・・?」みたいな小さな感覚が後々に新しい発見や研究につながることも実はよくあります。

     

    観察と記録の積み重ねは動物園が行う研究活動を推進する大きな力になります。

    王子動物園での毎日の中にひそむ、「なんとなく・・・これって・・・?」を大切にしながら動物たちの知られざる姿を明らかにしていきたいと思います。

     

    ・・・いや、ほんと観察する時間がもっと欲しい(切実)

     

    ▼3羽が交代でヒナと一緒に行動をしている様子

     

    動物専門員 あお

  • 2025年07月29日

    世界トラの日

     本日7月29日は「世界トラの日」です。

    絶滅危惧種であるトラの現状を知り、その保全の為に出来る事を考えようという日です。

     

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    当園でもアムールトラのレーニャ(メス)、ミシュカ(オス)の二頭の飼育を行っていて、繁殖を目指しています。
    オスのミシュカは7月9日に和歌山のアドベンチャーワールドから新しく当園の円形猛獣舎に仲間入りしたアムールトラです。
    ミシュカが王子動物園に来て約1か月経ちましたので、新しいアムールトラ『ミシュカ』の近況を報告して行きたいと思います。

     

    IMG_7785

     


    僕自身、トラの搬入は初めての事でしたので園内で打ち合わせをしながら事前に準備を進め、無事にミシュカを迎え入れる事が出来、とてもホッとしています。
    動物の移動について少し説明しますと、皆さんのイメージでは動物を檻に入れ、車等の移動手段で運ぶと言った感じでしょうか?
    大まかにはそんな感じで進むのですが、動物を檻に入れるにしてもその動物が自分から檻に入ってくれる個体なのか、麻酔が必要なのか等で搬出する側も準備が変わってきますし、運ぶ手段によっても搬出先までどれくらいの時間がかかるのか等も変わってきます。
    搬出する動物に少しでもストレスがかからないように、互いの園館同士で相談しながらの作業になってきます。


    今回は当園とアドベンチャーワールドは、国内移動のうちではまだ短い時間での移動でしたのでミシュカにもあまりストレスをかけずに来てもらう事が出来ました。それでも、道中の温度管理など最大限配慮しました。
    さて、車で約3時間ほどで当園に到着したミシュカはと言うと檻の扉を開けると最初は檻の中で周りを気にしながら外を見ていましたが、すぐに新しい部屋に入り置いてあった馬肉を食べてくれました。
    この瞬間、周りにいた飼育係、獣医などみんなが胸をなでおろし、とても安心しました。


    この日のミシュカは周りを気にしながらとても緊張した様子でしたので、とにかく緊張を解き、少しでもリラックスしてもらおうと部屋を暗くし、最低限の人数で様子を見守る事にして、ミシュカに過ごしてもらいました。
    次の日からもまだ緊張した様子でしたが、しっかり餌も食べてくれていたのであとは少しでも早く環境に慣れてくれたらいいなといった感じでした。
    1週間もすると、環境や僕らにも少しずつ慣れてきた様子で「餌はまだですか?」といった様子でこちらを見てくれる様になってきました。

     

     

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    ミシュカが環境に慣れてきたら、次は屋外展示場に出る練習を始め皆さんにもミシュカを観覧していただく予定にはしていますが、そこは慌てずミシュカのペースに合わせていきたいと思っています。皆さんもミシュカに会える日を楽しみにお待ちしてもらえればと思います。

     

     

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    うめもと りょうじ

  • 2025年05月30日

    ~おなじそらのした~

    朝夕の寒暖差もありますが、ようやく春、いやむしろ「初夏」のような連休明けの日差し。

    もう少しゆっくりとうららかな季節を感じたいものです。

     

    園内に足を踏み入れると、まずは目にも鮮やかなフラミンゴたちがお出迎え。繁殖シーズン真っ盛りの彼等はその羽の色を一層鮮やかにして意中の相手にアプローチしたり賑やかに鳴き交わしたりとっても印象に残りますよね。

    「あぁ。動物園に来たな~」と視覚・聴覚・そして嗅覚で感じさせてくれます。

     

    道なりに西に進むもよし、ですがそのままフラミンゴ池を北上すると目の前には何だかネットにおおわれた大きな囲いが見えてきます。「何がいるのかな?」という来園者の声がよく聞かれるそこには【水禽舎=すいきんしゃ=】という主に水辺に暮らすカモたちが飼育されている獣舎があります。

     

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    主に水辺、と言いましたが、「見目麗しいインドクジャク」や「ファンキーな頭の冠羽(かんう)が特徴的なカンムリヅル」も一緒に暮らしている鳥たちみんなに優しい?そんな獣舎なのです。

    水禽舎の北側には入り口があり、中に入ると観覧テラスになっています。

    鳥たちが暮らす空間の中に入るため、時には間近に鳥たちを観察することが出来ます。

     

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    しか―し…!

    ほとんどの場合は近くに鳥たちの姿はなく…

    たとえ見つけても寝ている姿しか見えない…

    遠くの茂みに隠れていてよく見えない…

    せっかく来たのに…。

    などなど。まさに「動物園あるある」ですね。

     

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    動物園に来たら図鑑やテレビで見るだけの動物たちを目の前で、生き生きとした躍動感あふれる姿に出会える!って思いますよね。

    私も以前はそう思っていました。

    ですが、飼育員として彼等に間近に接し、向き合うなかでそうではないと感じるようになりました。

    自然の野生下で暮らす特に捕食される側にいる彼等の姿はというと、敵から命を守るため身を隠す、捕食者においてもできるだけ省エネのため無駄に動かないのが本来の姿。

    そのため、動物たちはあまり目立って動き回るよりも物陰に隠れていることが多いのです。

    動物園で暮らす動物たちの中には長い間の飼育環境になじみ、あたかも「飼いならされた感」がにじみ出るものもいます。が、一見なつっこい様子を見せる彼等でも脈々とその身体になかに野生の血が、DNAが存在するのを痛感する場面に出合います。鳥類などは普段は至近距離に近づくことができていても“繁殖シーズン”を迎えると豹変することがあります。

    繁殖パートナーを守る。生まれた命を守る。その身に変えてでも「守るもの」ができたとたん、彼等は命がけでこちらに向かってきます。そんな彼等に時折身の危険を感じつつも、その様子に胸が熱くなるのです。「本能は受け継がれている」と。

     

    彼等のそんな野生に近い状態を見ていただくために、普段から彼らの様子を観察し、生活環境が少しでも良くなるように心を配りつつ。

    木の陰にうずくまる彼等の邪魔をしないよう落ち葉を集めた水禽舎での日常でした。

     

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    限られた忙しいタイムスケジュールをこなす中で、時にはそんな彼等のまったりとした姿をみて、「ゆっくり流れる動物園タイム」を過ごしてみてはいかがでしょうか。

     

     

    元B・T・N

     

     

  • 2025年04月23日

    アカカンガルー「カイ」について

    入院舎で長年過ごしていたアカカンガルー「カイ」(オス・9歳)が、2025年3月21日に亡くなりました。死因はネフローゼ症候群(タンパク等が多量に染み出る疾患)の進行による循環不全でした。

     

    「カイ」は、生涯の中で2回起立不能になり、2回とも治療とリハビリで再び歩けるようになったすごいカンガルーです。また、2024年3月からはネフローゼ症候群を発症していました。「カイ」は、入院舎に2021年から暮らしていて、ときには他のカンガルーたちと共に入院舎で過ごすこともありました。大人しくちょっと食いしん坊で、後から来たカンガルーをいつも迎え入れてくれるとても優しい性格をしていました。長い入院生活だったため、今でも入院舎を覗いたら「カイ」がいる気がしてしまいます。決して楽ではないカンガルー生を送ってきた「カイ」。とてもとても頑張ってきたのだと改めて感じました。

    『「カイ」長い間お疲れ様、そしてありがとう。』

     

     

    最後に…来園者の方たちからは見えない所にいる個体だったため、なかなか皆さんにお伝えする機会がなかったのですが、3月9日の大人のための動物園講座で「カイ」について皆さんに発表する機会がもらえたことはとても嬉しかったです。アーカイブ配信もあるので、ぜひ王子動物園の取り組みや、「カイ」を含めた動物たちの頑張りもみていただけたらと思います。

     

     王子動物園  北園担当

     

     

     カイ

    (カイ 9歳)

     

     

     

    (好物の白菜を食べているカイ)   

    白菜を食べる     

     

         

    (ほかのカンガルーと同居の時も)

     同居

                              

     

    (リハビリも頑張りました) 

      白菜       

     

     

    (都合が悪くなると寝たふりをするカイ)

      寝たふり

                                                           

     

     

    (カイありがとう、またね)

    またね

     

     

     

     

  • 2025年03月31日

    また明日ね

    たんたんさんが旅立ってから、今日で一年が経ちました。

     

    しかし僕は『#たんたんさんとの思い出』の為、写真を見返していると、「そうかあの時はあんな事があったな、あの時は大変だったな」等、色々な事を思い出しながらの毎日だったので、この一年はあっという間に感じられました。

    昨年の3月に『#きょうのタンタン』を休止し、まもなくたんたんさんが旅立ち、その後は皆さんから沢山の声を聞かせて頂きました。

     

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    急な話でもあり、当然ですが皆さんすぐに受け入れる事が出来ない様子に思えました。

    実際にずっと近くで見て来た僕自身もそうでしたから、皆さんはより受け入れる事は難しかったと想像します。

    そんな色々な声を聞かせてもらっている中で、ずっと近くでたんたんさんを見て来た僕だからこそ、皆さんに何か出来る事があるんじゃないだろうかと考えました。

     

    そうして始めたのが『#たんたんさんとの思い出』でした。

     

    『#きょうのタンタン』を始めた理由は皆さんにタンタンをもっと知ってほしいと言う理由からでした。

    そうしてX(旧Twitter)を通して、僕の予想を大きく超えるほどタンタンと言うジャイアントパンダの存在は広がっていってくれました。

    これはひとえに応援してくれた皆さんのおかげだと思います。

    そうして繋がってきた今だからこそ、今度はX(旧Twitter)を通して、僕が皆さんの力になれないだろうかと考えました。

    そうしてスタートした『#たんたんさんとの思い出』の中では、

    皆さんから沢山の声を聞くことが出来ました。

     

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    やはりたんたんさんは皆さんからとても愛されていたんだなと改めて実感したのと同時にとても大きな悲しみも感じられました。

    それでも時間と共に少しずつですが皆さんから前向きな言葉を聞ける様になり、少しでも『#たんたんさんとの思い出』が皆さんの力になれている事が、僕にはとても嬉しかったです。

     

    そうして約一年間続けてきました『#たんたんさんとの思い出』ですが、事前にお伝えした通り本日3月31日を持ちまして幕を下ろしたいと思います。

    『#きょうのタンタン』、『#たんたんさんとの思い出』とここまで長く続けてこられたのも、皆さんの応援のおかげです。

    ここまで応援して頂き、本当にありがとうございました。

     

    しかしたんたんさんの投稿が終わったからと言って、皆さんの中からたんたんさんとの思い出が消える訳ではありません。

    僕にとってもたんたんさんと言う存在はとても大きなものとなり、これからも僕の中で思い出としてだけではなく、飼育係の経験としても生き続けて行くでしょうし、皆さんの中でもこれからも色々な形で残っていってくれればと思います。

    それでは最後になりますが、今まで本当に長くお付き合いいただきありがとうございました。

    そして皆さんの『明日』を願い、最後はあの言葉で締め括りたいと思います。

     

    たんたんさん、そしてずっと応援してくれたみなさん、『また、明日ね』

     

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    うめもと りょうじ

     

  • 2025年03月31日

    「BE KOBE」

    3月21日は王子動物園の開園記念日でした。

    1951年の開園から今年(2025年)で74周年となりました。

    開園記念日の当日は気持ちの良い快晴で、気温も一気に上昇。

    春らしい陽気に包まれた穏やかな一日でした!

    この時期冬から春へと季節は移り、新年度という節目の時にもなるので、

    卒業式や入学式、新社会人といったキーワードのニュースや、

    桜の開花予想などもよく目にするようになりますね。

    王子動物園も恒例の「夜桜通り抜け」が4月3日(木)4日(金)5日(土)の3日間で開催されることが決まりました。

    ぜひホームページなどをチェックして、昼と夜の両方でたくさん楽しんで下さい。

     

    元気いっぱいで愛くるしいホッキョクグマの「ゆめ」や

     

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    ようやく名前が決まった赤ちゃんコアラの「おうき(桜希)」も待っています。

     

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    (夜は動物たちはご覧いただけません)

     

     

    ただし、人気の高いどうぶつたちの前は混雑する場合があり、

    ご不便をおかけすることもあるかとは思いますが、

    どうぞ、小さなお子様などにはゆずりあいなどのお心遣いをいただき、

    マナーよく、多くの方に気持ちよく楽しんでいただきたいと思います。

     

    阪神・淡路大震災から20年をきっかけに生まれた「BE KOBE」。

    「神戸の魅力は人である」というメッセージが、

    神戸らしさや王子動物園らしい魅力にもつながればと思います!

     

    ぶろぐのぐ

     

     

     

     

  • 2025年03月09日

    ZiZi通信 No.91 テナガザルであーでもない....

     

    ZiZi通信 1年ぶりのアップです。

    今回はテナガザルの遊具?木組みの取り換えをしましたのでその件を....

    以前は木で組んでいました。木は腐り劣化しますので更新です。

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    飼育担当とあーでもないこーでもないと考えます。

    木組みは雨ざらしなので、数年で劣化してしまうので鉄管で作ることにしました。

    鉄管は日光で熱くなるので、遮熱塗料で温度上昇を防止します。

    テナガザル木組みイメージ

      

     

    ホントは木がいいのはわかっていますが、テナガザルが齧るから防腐剤も使えないでしょ。

    竹ひごでイメージをいろいろ作りました。

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    結局この3タイプに決まりました。

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    出来上がりはシンプルで空間が広くなりました。

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    初めて運動場にテナガザルが出るときは緊張です。

    ゆっくりブラキエーションして、チョンと足で触ってくれました。

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    ゆっくりでいいから早く慣れてね ❣

     

    ZiZi1号