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2014年11月14日
えんちょうさんぽ24 動物園の歴史Ⅳ
王子動物園で一番有名な動物がアジアゾウの諏訪子ならば、最も知られていた飼育員は亀井一成さんでしょう。
亀井さんは王子動物園開園(1951年)から1990年の退職まで動物飼育員として働く傍ら、動物や王子動物園の魅力をテレビ、ラジオ、講演会などで広く語ってくれました。
亀井さんのファンも多く、王子動物園の名を全国的に広め、お客さんを呼び込んでくれた功労者でした。いまだに、出前トークなどに行っても亀井さんの話題はよく聞きます。
また、チンパンジーの人工保育を日本で初めて成功させたことでも有名です。当時は今より飼育の情報は乏しく、家に連れて帰って昼夜問わず、飼育に努力したそうです。
亀井さんは2010年9月に亡くなられています。亀井さんが初めて育てたチンパンジーのチェリーは今年の7月に亡くなりました。きっと天国で再会しているのではないでしょうか。
王子動物園退職後も動物科学資料館の動物相談コーナーで子供たちに豊富な経験をお話しされていました。
著書も「ゾウさんの遺言」「マヤ子とスワ子」などがあります。