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2026年03月06日
ガチ(本気)で
2月27日は「国際ホッキョクグマの日」。
世界中のみなさんに絶滅の危機に瀕しているホッキョクグマの保全状況についての認識を高めてもらい、理解を深めてもらおうとする目的で制定されました。
王子動物園ではこの日にちなんで2月22日(日)に、
担当者の講演と「キーホルダーづくり体験」のワークショップを開催しました。
飼育担当者からは野生のホッキョクグマの現状や、
王子動物園で取り組んでいる環境エンリッチメントのお話しを。
動物科学資料館の担当者からは、
私たちが利用しているプラスチックが環境にどんな影響をあたえているのか、
私たちがいま何をしなければいけないのかについてお話ししました。
以前にもブログやX(エックス)などで紹介しましたが、
王子動物園のホッキョクグマ舎には冬に巨大化する雪山があります。
「ゆめ」は野生のホッキョクグマがアザラシなどの巣穴を掘ったり叩いて壊したりする行動をこの雪山で再現しながら、いきいきとした動きを見せてくれています。
ある日もそんな光景を見ていると、
観覧用のガラス窓の下からひょっこり…
あれっ!?
こんな近くで「ゆめ」の顔見れたっけ!?
なんと、雪が積もり過ぎて足場となって「ゆめ」の手が届くような感じさえ…
あわてて担当者に話しに行くと、
「はい。なので、一定の高さ以上にならないように毎日雪かきをしています。」
「なるほど!」
お手伝いがてら雪かきを体験してみました。
しかし、なんと大変なこと!
雪の上側はふわふわだけど、そのすぐ下はカチカチの氷です。
30分も体験したらへとへとに。(>_<)
まさか神戸で本気の雪かきをするとは。
降らせる雪を減らせばいいようなものですが、やはりゆめのためには、毎日ふわふわの新しい雪を用意してあげたいということです。
動物のために取り組んでいる環境エンリッチメントとは、
なかなか簡単なことではなかったと身をもって思いました。
ぶろぐのぐ
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2026年02月27日
カカバのカッピーについて
「ふれあい広場のカカバのカッピーの展示中止のお知らせ」
皆さんこんにちは。春の暖かい風が吹くようになりましたね。
ふれあい広場の動物たちの冬毛が抜け始め、春の訪れを教えてくれています。
「カッピーの調子はいかがですか?」「ちゃんと食べていますか?」「元気にしていますか?」
と、日々皆さんからのカッピーを想ってのお声を耳にします。いつもありがとうございます。
今日はそのことも踏まえて、カッピーのお知らせとお話をしようと思います。
ふれあい広場で生活する果下馬(カカバ)のカッピー(メス)は今年の1月で30歳を迎えた老馬です。
ウマの平均寿命は25年~30年と言われ、20歳頃から年齢とともに様々な衰えが目立ってきます。
私がカッピーの担当者になったときは、カッピーは22歳でした。
もうすでに20歳を超えていましたが、そんな事を感じさせないほど毛艶がよく、機敏で、若々しかったです。
しかし、年齢を重ねるごとに年齢特有の問題が出てきました。
昨年の夏頃から蹄の治療を始め、秋頃に治療に専念するため屋外から室内へ移動しました。
足の状態がいい日や、カッピーが外へ出たがる日は屋外展示場で過ごす日もありました。
カッピーにとって何がいいのか、どんな環境を整えるべきか、ひたすら試行錯誤の日々でした。
日々試行錯誤をする中で、カッピーの新しい物好きで好奇心旺盛な性格に何度も助けられました。
しかし、この2月に入り、カッピーの展示を中止することにしました。
足の状態は、年齢特有の症状なだけあって、完治することは非常に難しく、獣医師と話し合いを重ね、症状をできるだけ緩和するという方向へ進みましょう。という判断に至りました。
カッピーは何がしたくて、どう過ごしたいのか。いざとなったら130㎏もある体重をどう支えよう。
カッピーがいろいろ嫌がって暴れたらどうしよう。ホント、ものすごく色んな事を考えました。
そんな時、落ち着いてその時々に適応するカッピーの姿を見て、「カッピーとなら何とかなるかも」となんだか安心したんです。もちろん「ごめん!カッピー私がへたくそで!」と思うことも多々ありますが、その都度適応してくれるカッピーに感謝しかありません。
カッピーも、全力すぎるくらいこちらに身を委ねてくるので、「ちょっと!身を委ねすぎだわ!」と、叫びながらいつも過ごしています(笑)
移動する際も、暴れることもなく、協力してくれることもなく(苦笑)、「どうぞ~」と言わんばかりに体全て委ねてくれます。そのおかげで、私たちスタッフも円滑に進められています。
もちろん、頑固でマイペースな所は変わらないので「今立たない。動かない。もう少し寝る。」と言わんばかりにこっちの様子をうかがいながら寝転んだり、「これじゃない。違うやつ」と言わんばかりに餌皿をひっくり返したり、カッピーらしさは相変わらずです。
カッピーは日向ぼっこでの昼寝が好きだから、暖かくなったら外に出たがるかな?その時のために準備しておこう。床材こんなのはどうかな。餌はレパートリーを増やそう。など日々模索しています。
担当者として、今までもそしてこれからもなるべく、カッピーの意思を1番に尊重したいと思っています。
展示中止に伴い展示場でカッピーをご覧いただくことはできませんが、ふれあい広場の窓越しにチラッと姿を見ることはできます。
また、公式Xにての近況報告や、最近ひそかに始めた四コマ漫画の「担当者とカッピーの日常」をご覧いただけたらと思います。
文字を綴ると、様々な感情がこみあげてきてうまくまとめられません!
長々となりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
あ。カッピーは今日もよく食べて、よく排便して、頑固でマイペースに過ごしていますよ!
ふれあい広場担当 原野
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2026年02月22日
2月22日は「猫の日」ということで…
今日、2月22日は「猫の日」ということで、王子動物園で暮らすネコ科の仲間たちをご紹介。
現在、王子動物園には約120種650点の動物たちが暮らしています。
さて、その中にネコ科の仲間はどれくらいいるのでしょう?
動物園に入ってすぐ右へ進むと、ガラスでおおわれた獣舎が見えてきます。そう、そこはネコ科動物たちの暮らす円形猛獣舎。
・アムールトラの「ミシュカ(オス)8歳」と「レーニャ(メス)8歳」
・シベリアオオヤマネコの「アル(オス)11歳」と「ベル(メス)11歳」
・ジャガーの「アトス(オス)16歳」
・ボブキャットの「ソラ(メス)11歳」
・アムールヒョウの「アニュイ(オス)17歳」と「セイラ(メス)10歳」
そして円形猛獣舎の西北、ホッキョクグマ舎西側の小獣舎には
・マヌルネコの「イーリス(オス)8歳」
と、王子動物園には6種9頭の個性豊かな「ネコ」科の仲間たちが暮らしています。
さて、円形猛獣舎の最初に登場するのは…
《アムールトラ》
トラのなかでも最北のロシア極東地域などに生息する、大型ネコの代表。その生息数はおよそ500~600頭と少なく絶滅危惧種(EN)に指定されている。
・メスの「レーニャ」はキリッとした顔立ちで縞模様のコントラストがはっきりした非常に美しいトラ。岩場から見下ろすその姿はもはや女王の風格。放飼場から寝室になかなか帰ってこないこともあり、さすが「猫(科)は気まぐれ」と思わせられる。
こちらを見ているレーニャと目が合うかも。
・昨年アドベンチャーワールドから来園したオスの「ミシュカ」はりりしい顔つきで、悠々と歩くその姿は風格すら感じさせる。遊具やプールが大好きな一面もあり、寒くても平気で水に入っている姿は見ている方が震えるほど。
ただいまペアリングに取り組む2頭、暖かく見守りたい。
プールも遊具も大好きなミシュカ。
次に半時計回りに進むと…
《シベリアオオヤマネコ》
ユーラシア大陸北部に生息し、寒さや雪に適応するため、足幅が広く足裏には密に毛が生えている。放飼場では岩場の陰や木の下で休んでいる事が多いので、探してみてほしい。
・オスの「アル」は切れ長の目のシュッとした面立ち。放飼場の岩場や木の隙間から覗く顔つきは獲物を狙うハンターそのもの。え?私、狙われたの?美味しくないよ。
アルの向こうにベルがいる。
・放飼場2階部分から見下ろすスタイルが多いメスの「ベル」はいつも”ジッ“とこちらを観察している。眼光鋭いその姿は、両前脚で鼻をかくして眠るバックヤードでの姿とはずいぶん印象が違う。なかなか寝室に帰ってこようとしない常習犯でもある。
ベルに見つめられる。
2頭が仲睦まじく日なたでくつろぐ姿にはホッコリ。
その次には展示時間が午前担当の…
《ジャガー》
アメリカ大陸の熱帯雨林などに生息し、頭部が大きくずんぐりした体格で脚は短め、そんな身体のバランスが特徴的。
・「アトス」は「黒変種」だが、よ~く見るとちゃんとジャガーの梅花模様が隠れているので、じっくり観察してほしい。オスの貫禄十分で、黒い体に黄色い瞳、あくびをするときに大きく開けた口元からみえる牙は“The猛獣”と呼ぶにふさわしい。晴れた日の朝には高い位置にある丸太の上で周囲を見渡す姿をよく見かけるので、ぜひ放飼場の上の方にも目を向けてほしい。
アトスの黒いボディーが青空に映える。
同じ放飼場の、午後担当は…
《ボブキャット》
北米の様々な環境に生息し、人間の生活圏近くにも姿を現す順応性の高さがある。短くよく動く尻尾が特徴的。国内ではここ王子動物園でしか飼育していない。
・「ソラ」は身のこなしも軽やかで、見た目は家で飼えそうなコンパクトサイズ。が、餌の手羽先をバリバリと音を立てて噛み砕くその姿はしっかり猛獣。円形猛獣舎イチの食いしん坊のオンリーワンな姿をぜひ生で観察してほしい。
ソラの尻尾の動きは悶絶のかわいさ。
円形の建物のゴールに待ち受けるのは…
《アムールヒョウ》
ヒョウのなかでも最北のロシア沿岸地方等に生息するが、野生下の数はおよそ100頭と他のネコ科と比べても少なく、絶滅危惧種(CR)に指定されている。・オスの「アニュイ」はガッシリ体型ではっきりした顔立ち。毎朝の放飼場内の点検に余念がない。
アニュイはこの台がお気に入り。
・メスの「セイラ」はキラキラな瞳の持ち主。スマートな身体で身軽にヒョウヒョウ(⁉)と獣舎の岩場や丸太を駆け回る姿と、陽を浴びてうつらうつらと目を閉じて寝そべる姿のギャップに注目してほしい。
キラキラな瞳のセイラ。
なお円形猛獣舎の観覧通路には2階部分があり、上からも見下ろせる仕組みになっているので、間近に彼等の様子を見ることができます。
円形猛獣舎から小獣舎に向かうと…
《マヌルネコ》
「マヌル」とはモンゴル語で「小さいヤマネコ」の意味で、ヒマラヤ山脈周辺から中央アジアなど広い範囲に生息する。岩場や草原で獲物を待ち伏せするため、額や目の位置が高く耳は離れて顔の横についている。厳寒の環境に適応するため、長く非常に密な毛で覆われた冬場は体が丸く見えるほど。
・「イーリス」も、ちょうど今は最高潮にモッフモフな時期。丸いからだと大きな瞳でじっとこちらを凝視する姿は一度見たら忘れられません。
ただいま絶賛モフモフ期のイーリス。
いかがですか、王子動物園の個性豊かなネコ科の仲間たち。
温かな日差しの中、日向ぼっこして目を細めるそんな彼等に会いに来てみませんか。
Nのひとりごと
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2026年02月21日
ゆめの体重は何キロ??
ゆめは2023年12月3日に北海道の旭山動物園から王子動物園に来園しました。
ゆめが繁殖適齢期を迎えるまで健康に育てることが当園の役割です。
そのため、ゆめが当園の環境に慣れ始めた2024年5月頃からハズバンダリートレーニングを開始しました。
昨年、2025年8月に目標にしていたトレーニング下での採血に成功しました。
次に目指したのが、体重測定です。
体重測定はバースケールという機械を使います。

まずは、ゆめが四つ足で乗れる板を用意し、その上にしっかりと乗るトレーニングから開始しました。本番では板の下にコード付きのバースケールを入れるので、コードを想定した麻紐も使用してトレーニングを行いました。
ゆめは新規物があるとすぐに破壊してしまうので、初めて練習用の板を入れる時は壊される覚悟で入れました。
最初に入れた板はやはり割れ目を入れられてしまいました…
しかし、採血トレーニングでも活躍しているゆめの大好物のオリーブオイルのおかげで板よりもオリーブオイルに注意を引き付け、無事に乗ることができました!
何度かトレーニングを繰り返し、すんなりと板の上に乗れるようになったので、次は板の下にバースケールを入れることを想定して、グレーチングを入れてみました。
ところが、グレーチングを入れると、板の安定性がなくなり、ゆめが板の上に乗るとガタガタと揺れてしまい、それに驚いたゆめは板の上になかなか乗りません。さらに、グレーチングの鉄の匂いが気になり、板をひっくり返そうとする始末…。これはダメだ、とすぐにトレーニングを中止しました。
そして、板自体の高さを出す改良を行い、ゆめの寝室のすぐ横にグレーチングを置いて匂いに慣れてもらいました。
しばらくは板に乗ることを嫌がったのですが、ここでもやはりオリーブオイルが活躍し、無事に高さが増した板にもすんなりと乗れるようになりました!
グレーチングの匂いにも慣れてきたところで、再び板の下にグレーチングを入れてみました。板自体の高さが増したので、板がぐらつくこともなく、匂いを気にすることもなく板に乗ることができました!
これをまた何度か繰り返して、いよいよ本番を迎えました。
板に乗ることは完璧なのですが、本番での不安な点は2つ。1つはグレーチングとは違い、バースケールは園内の色々な動物の体重測定に使用しているので鉄の匂いに加えて、たくさんの動物の匂いがついていること。もう1つは今までは麻紐だったものが本物のコードに変わるので齧られると壊れてしまうという点です。
本番はチームのメンバーにも協力してもらい、それぞれの役割を決めてから挑みました。
バースケールやコードを少し気にする様子もありましたが、無事に体重を測定することができました!
12月10日、ゆめの4歳の誕生日に体重測定が成功し、とても嬉しかったです!
この時の体重は約198キロでした。
飼育担当と獣医の間では200キロ前後だろうと予想していたため、予想的中でした!
そして、1ヶ月後の1月14日に2回目の体重測定を行いました。この時は197.3キロでした。
動画を見るとわかるのですが、オリーブオイルを舐める動作でなかなか数値がピッタリと止まりません。次は板の上で静止し、より正確な数値の測定を目指そうと思います。
そして、今後も1ヶ月に1回体重測定を行い、体重の経過を観察し、餌の量などを調整し、健康管理に役立てていきたいと思います。
みなさんの予想は当たっていましたか??
ホッキョクグマ担当
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2026年02月19日
寄付のつかいみち
皆様、こんにちは。
今日は運営担当スタッフより、寄付についてお話しします。
まずは、日頃より、サポーターや募金といった寄付にご協力いただきありがとうございます。
11月から募集を始めたクラウドファンディングは、1,100万円を突破しました!
これも皆様のあたたかいご支援のおかげです。
今回のクラファンも残り2週間…
「目標金額2,000万円」を達成できるか、ドキドキする毎日です。
目標達成まであと800万円!!引き続きご支援よろしくお願いします!!
さて、皆様から頂いた寄付ですが、「何に使っているの?」「本当に動物園のために使われているの?」といったお声をいただきます。
答えは…もちろんYES!!
全て動物のため、動物園を運営するための大切なお金として使わせてもらっています。
でも、実際目に見えないと分かりにくいものです…
そのため、この場で皆様から頂いた寄付の使い道をお伝えさせてください。
いったい「何に使っているのか?」これまでの事例をご紹介します!
~獣舎の修理・改良~
これは他の動物園でもよく目にしますよね。
動物の住環境を整えるためには必須ですが、動物用の既存の物はなく、ほぼ全て特注。
その場で対応、資材は取り寄せだったりするので、思った以上に費用がかかります。
・ゾウ舎改修
先日のブログ(じゅーいのしゅーい#142)でもご紹介しましたが、今年はゾウのマックの足のケアのため、獣舎の環境改善を行いました。
まず、ゾウが本来暮らす環境に近づけ、足への負担を減らすため、放飼場に川砂を入れました。
砂は日がたつと減ってしまうので、今後追加や入れ替えも必要になります。
次に、より近くで足のケアができるように、寝室の柵を一部改修しました。
そして、まさに昨日、ゾウ舎パドックに新たに土を入れました!
ゾウたちが居ながらに作業をするので、土の搬入経路や作業動線をよく考え、
今回はクレーンで土を吊り上げて放飼場に入れる方法を取りました。
ひとつずつ、袋を釣り上げて入れていくので、時間がかかります。
いい天気でよかった!
何か一つ、作業を行うにしても、動物たち・来園者の方への影響など様々な配慮が欠かせません。大型の作業は休園日にできるよう日時を調整し、作業音の大きさを事前に確認するなど準備作業をしっかり行っています。
この他にも、今後も寒い日が想定されるので、追加でヒーターを準備し、より良い環境を作る手配を早急に進めています。
・ホッキョクグマ舎 降雪機
今の季節、大きな雪山を作ってくれる降雪機。ホッキョクグマのゆめが、楽しそうに穴掘りしている姿は大人気です。
ただし!この機械はとても高価で、部品を取り換えるだけでもすごく費用のかかる経理担当泣かせの代物です。
(実際、R6年、R7年と2年連続で修理が必要になり、悲鳴をあげました…)
とは言え、本来寒い地域に住むホッキョクグマに、神戸の温かい気候下でも豊かに暮らしてもらうためには、なんとか引き続き稼働させたいもの。
また、雪山で穴を掘るなど本来の行動を引き出せる環境を作ることは、動物福祉に繋がるだけでなく、見ている私たちをも楽しませてくれます。
う~~ん、とっても高いけど…。ホッキョクグマのために!修理決定!
他の運営経費を調整し、いただいた寄付も活用しながら、修理に至りました。
~暑さ対策~
動物園は屋外施設なので、暑さ対策は頭の痛い問題。
少し外に出るだけでも汗びっしょり。そんな環境下で、動物たちにも、来てくれる皆様にも少しでも涼を提供したい…
アシカ舎日よけネット
アシカプールだけでなく、一部観覧エリアにも日陰を作ってくれます。
ホッキョクグマ舎日よけネット
こちらも特注品。ゆめの行動範囲・背の高さを考えて、設置する場所を細かく調整しました。
日よけ以外にも、時には氷をあげたりもしています!
観覧通路のミスト
少しクールダウンできる場所なので、是非活用してほしい!
(私も猛暑の日に園内を見回る時は、時々ミストの下で涼んでます)
その他にもたくさんありますが、今回は一部をご紹介しました。
動物園の運営は毎年決められた予算の中でやりくりしていますが、ご紹介した事例のように緊急対応が必要な物が必ず出てきます。その時は「今、動物のために必要なものは何か」を考え、優先順位を決めて順番に対応を行っています。
その時に、皆様からのご支援は大きな支えとなります。
また、寄付とともに、お手紙やあたたかいお言葉をいただくこともあるのですが、こういう場で皆様へ感謝の思いや寄付の活用状況をお伝えできればと思います。
皆様からのご支援は、決して無駄にならないよう、そして一番は動物たちのためになるように運用しています。
時には、動物園スタッフへ口うるさく「経費削減!」を求めますが、
それもこれも限りある動物園運営費を有効に活用するため。
皆さんからいただいたご支援を有効に活用すべく、これからも取り組んでいきます。
入園ゲートのクラファンポスターは、職員のお手製。たくさんの人に知ってほしい!
次回は「これから取り組みたいこと」をお話しします!
つづく
うらかただより
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2026年02月10日
じゅーいのしゅーい#143 引越し準備は念入りに
リニューアルに向けて、あちこち工事が始まっています。
カバの屋外展示場では、重機が入る工事がありました。
これは何の工事かというと、話せば長くなるのですが…
新しくできるサバンナゾーンへ引っ越すにあたり、園内とはいえカバたちが歩いて移動、とはいきません。輸送箱での移動になりますが、麻酔をかけずに自主的に箱に入ってもらうために、ゆっくりと時間をかけて箱に慣れてもらう必要があります。近々、寝室(屋内展示場)出入口付近のちょうどいい場所に輸送箱を設置するため、今回、一部の擬岩を撤去しました。
…という工事なのです。
引越しはまだまだ先ですが、出目男さんは高齢だし、ナミコはけっこう慎重派なので、念には念を入れて準備しています。
今回の工事は大きな音がするため、カバたちは終日屋内飼育となりました。
出入口には防音シートを張ってもらいました。

それでも用心深いナミコはぜんぜん陸に上がってきません。
たまに鼻だけ出して呼吸しています…。

工事の音というより、知らない人(作業員さん)がたくさん外にいるのが気になるのかも。
気配を消すナミコを気にする出目男さん。
こちらは意外と平気そうです。年の功?

午後、ナミコがようやく大好きな青草を食べに上がってきました。
よかったです…。

近くのレッサーパンダのノハナもこの日は寝室で待機。

常に動物最優先で、慎重に準備を進めていきます。
動物たちが観覧しづらくなることもありますが、ご理解いただければ幸いです。
(亜種メガネダヌキ)
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2026年02月01日
じゅーいのしゅーい#142 アジアゾウのマックについて
すっかりヒト科動物ばかり相手にすることが増えているじゅーいです。
今回は、現在、足に不調を抱えているアジアゾウの「マック」について、皆さまに現状をお伝えしたく、久しぶりのブログ投稿です。
ご存じのとおり、アジアゾウのマックとズゼは、毎日のトレーニングで健康状態を確認しています。特に足のケアについては念入りに行い、少しの変化も見逃さないよう気をつけてきました。何かあればすぐに、獣医と飼育員で連携して対応しています。
それというのも、陸上で最大の動物であるゾウにとって、その体重を支える足は本当に大切だからです。とくにアジアゾウは足の疾患が多く、足裏や爪にトラブルが起きやすいため、世界中の動物園で共通の課題とされています。
マックも、これまでに時々調子が悪くなることはありました。主に前肢の外側の爪の部分にトラブルが起きていましたが、その都度こまめな処置を行い、大事には至りませんでした。
それが、2025年の春頃から症状が悪化し、これまでの処置では元の状態に戻らなくなりました。歩き方にも違和感が出始め、痛みのある前肢をかばうせいで後肢にも不調が広がり、歩く時間が減り、壁にもたれて体重を支えるような姿も見られるように…。
何より、痛みのためかトレーニング時の指示にいつものように従ってくれない日も、でてきました。
そうなると、マックのケアがどれほど困難かという課題を痛感させられます。
ただでさえ国内最大級の体格をもつマックです。オスゾウですので、立派な牙もあります。体に似合わず繊細で臆病なマックですが、本人にその気がなくても、ささいなことで飼育員や獣医に危険が及びかねません。ズゼのように同じスペースに入ることができず、マックの鼻が届く距離には近づけないため、なかなか直接的な処置が難しいというのが現状です。
また、当然、処置に伴うマックの負担も考えなければなりません。例えば全身麻酔をかけて根本的な治療ができたら…とも考えましたが、マックにも飼育員や獣医にもリスクが大きすぎてとても現実的ではありません。
さまざまな要因があり、できることが限られている中で、今マックのためにできる最善は何か? 飼育担当者や獣医師、管理職も交え、マックの治療を最優先に考えて何度もミーティングを行っています。
資料や文献を探し、あらゆるつてをたどって国内外の専門家に意見を仰ぎ、マックの状態を伝えて何かできることがないか助言を求めることもしています。皆さま本当に親身になってアドバイスしていただき、動物園関係者をはじめ、横のつながりとはなんてありがたいのだろうと改めて実感しました。
そうして、今すぐできること、中期的・長期的にできることを洗い出し、対応を行っています。
投薬は内服・外用をあわせて強化・継続し、投薬の仕方も改良しました。できるだけ足への負担を減らせるよう、主にマックが使う放飼場の土をやわらかい砂に入れ変えました。職員の安全を確保しながら今より直接的なアプローチができるよう、柵の改修を行いました。
現場の飼育担当も獣医もこのような対応に追われる中ですが、このあたりの詳しい状況やマックの近況についても、少しずつでもSNSなどを通じてお伝えしていくよう努めますので、お待ちいただければ幸いです。
マックの状況は、明らかな悪化の進行はないものの、予断を許さず一刻の猶予もないことは認識しています。飼育員も、獣医も、管理職も経理担当も設備担当も、みんな思いは同じです。マックのためにできることは全てやろうとしています。ブログを書いている今も、マックに何ができるのかと常に考えています。
来園者の皆さまからも、日々ご心配の声やご声援をいただいており、感謝しております。また、薬代や獣舎の改修費など、マックの治療に必要な費用につきましては、皆様よりお寄せいただいたご寄付を充てさせていただきます。
もちろん、ズゼやほかの動物たちのことも忘れていません!
引き続き、どうか温かく見守っていただきますようお願いいたします。
(亜種メガネダヌキ)
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2025年11月07日
~11月19日は「世界アリクイの日」~ 日本のオオアリクイ飼育園館が初めて合同で保全啓発を実施します!
毎年11月19日は「世界アリクイの日(World Anteater Day)」です。
世界アリクイの日は、アリクイとその生息地が直面している脅威、そしてアリクイを守ることの大切さを世界に伝えるための日です。
この日は、アリクイの保全活動を行うブラジルのNGO「Instituto Tamanduá」と「Instituto Jurumi」によって2014年に設立され、国際自然保護連合(IUCN)のアリクイ専門家チームにも公式に承認されています。
アリクイは有毛目アリクイ科に分類される哺乳類で、野生下のアリクイは生息地の減少や交通事故など、さまざまな脅威に直面しています。特にオオアリクイ(Myrmecophaga tridactyla)は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧Ⅱ類(VU)」に分類されており、国際的な保全への取り組みが求められています(IUCN, 2025)。
オオアリクイは日本動物園水族館協会(JAZA)で保全の優先度が高い動物種
オオアリクイは日本動物園水族館協会(JAZA)のコレクションプラン種(※)の「管理種(JSMP)」に位置付けられており、国内での個体群管理・繁殖計画のもと、長期的な飼育・保全が進められています。
※保全上の必要性、教育的価値、学術的価値、展示効果その他の指標に基づき、継続的に飼育管理することが必要とされる種
日本は7園で18頭を飼育、世界でも有数の飼育国
現在、日本では7つのJAZA加盟園館で計18頭のオオアリクイが飼育されています(2025年10月現在)。一見少なく感じられるかもしれませんが、この飼育頭数は世界で第6位に位置しており、日本は世界有数の飼育国の一つです。
そのため、日本におけるオオアリクイの継続的な繁殖や調査データの共有は、国際的な種の保全においても重要な役割を担っています。
当園ではオオアリクイを2頭飼育しております。
(オス:ブンバ)
(メス:サニー)
7園合同による保全啓発活動を初実施
今年、オオアリクイを飼育する全国7園が合同で、初の保全啓発活動を実施します。世界アリクイの日にあたる11月19日を中心に、ブラジルでオオアリクイの保全活動を行う野生動物保全研究(ICAS)の協力のもと、各園で共通デザインの展示パネル掲示やSNSでの情報発信、ガイドイベントなどが展開されます。
王子動物園では、11月16日(日)にガイドイベントを実施します。ぜひご参加ください!
詳細はこちら
(公社)日本動物園水族館協会に加盟するオオアリクイ飼育園館
・静岡市立日本平動物園
・江戸川区自然動物園
・よこはま動物園ズーラシア
・名古屋市東山動物園
・神戸市立王子動物園
・神戸どうぶつ王国
・沖縄こどもの国この機会に、ぜひ園を訪れ、実際のオオアリクイの姿を通してアリクイを取り巻く環境や保全の重要性に触れていただければ幸いです。
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2025年10月23日
世界ユキヒョウの日
今日は“世界ユキヒョウの日”
絶滅の危機に瀕したユキヒョウの保全を考える日。
2013年10月23日にキルギスのビシュケクという街で「世界ユキヒョウ保護フォーラム」が開催されたことを受け制定されました。
この日に向けユキヒョウの「ユッコ」について、ブログにしようかXにしようかそんな話をしたのはつい、先月の事。こんな日がこんなにも早く来るなんて夢にも思わずに…。
少し気温の下がった爽やかな夜明け、とても静かな朝。
ユキヒョウの「ユッコ」は穏やかに息を引き取っていました。
円形猛獣舎のバックヤードはいつもなら個室の檻の中を鳴きながらウロウロしている猛獣たちもその日の朝はジッとし彼女の《死》を知ってか否か、とても静かな空間でした。
動物たちは本能的に《死期》を《命の終わり》を感じるものだと聞いたことがあります。
生きとし生けるものみな平等にその鼓動の止まる時はいつか必ず訪れます。でもそれがいつなのかは明確には誰にも分かりません。
ここで働いている間、突然その時は何度もやってきました。
私たち飼育員は飼育動物の一番近くにいて、彼らの普段を観察し、いつもと違う様子があればそれに気付けるよう日々目を、心を配っています。常にすべての動物たちのそばにいることはかないませんが、具合が悪そうだったり様子の違いに気が付いたときは獣医師と一緒に様子を見たり治療をするかの相談をします。
自然界では“弱っている姿をみせる=自らの命を危険にさらす”可能性がたかまります。
表に出さないことが彼らの身を守る手段の一つでもあり、それは例え長く飼育下におかれていても囲いの中で生を受けても、その身体に「本能」として持ち続け、消えることはないのです。それゆえその変化に気が付いた時にはかなり厳しい状況になっていることも少なくありません。
もっと早く異変に気付いていたなら、いつもと違う様子に気付いていたなら…。何度そう悔やんだか分かりません。しかし、悔やんだところでその命たちは戻っては来ませんしクヨクヨ下を向いていて視野が狭くなったままではここにいる意味はありません。
限られた環境に生きる彼らがこの中で過ごす間、そして自分がここにいる間はせめて自分に出来ることを精一杯したい。
彼らの出す小さなサインに気付けるようにと誓う秋の日です。
Nのひとりごと
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2025年07月29日
世界トラの日
本日7月29日は「世界トラの日」です。
絶滅危惧種であるトラの現状を知り、その保全の為に出来る事を考えようという日です。

当園でもアムールトラのレーニャ(メス)、ミシュカ(オス)の二頭の飼育を行っていて、繁殖を目指しています。
オスのミシュカは7月9日に和歌山のアドベンチャーワールドから新しく当園の円形猛獣舎に仲間入りしたアムールトラです。
ミシュカが王子動物園に来て約1か月経ちましたので、新しいアムールトラ『ミシュカ』の近況を報告して行きたいと思います。
僕自身、トラの搬入は初めての事でしたので園内で打ち合わせをしながら事前に準備を進め、無事にミシュカを迎え入れる事が出来、とてもホッとしています。
動物の移動について少し説明しますと、皆さんのイメージでは動物を檻に入れ、車等の移動手段で運ぶと言った感じでしょうか?
大まかにはそんな感じで進むのですが、動物を檻に入れるにしてもその動物が自分から檻に入ってくれる個体なのか、麻酔が必要なのか等で搬出する側も準備が変わってきますし、運ぶ手段によっても搬出先までどれくらいの時間がかかるのか等も変わってきます。
搬出する動物に少しでもストレスがかからないように、互いの園館同士で相談しながらの作業になってきます。
今回は当園とアドベンチャーワールドは、国内移動のうちではまだ短い時間での移動でしたのでミシュカにもあまりストレスをかけずに来てもらう事が出来ました。それでも、道中の温度管理など最大限配慮しました。
さて、車で約3時間ほどで当園に到着したミシュカはと言うと檻の扉を開けると最初は檻の中で周りを気にしながら外を見ていましたが、すぐに新しい部屋に入り置いてあった馬肉を食べてくれました。
この瞬間、周りにいた飼育係、獣医などみんなが胸をなでおろし、とても安心しました。
この日のミシュカは周りを気にしながらとても緊張した様子でしたので、とにかく緊張を解き、少しでもリラックスしてもらおうと部屋を暗くし、最低限の人数で様子を見守る事にして、ミシュカに過ごしてもらいました。
次の日からもまだ緊張した様子でしたが、しっかり餌も食べてくれていたのであとは少しでも早く環境に慣れてくれたらいいなといった感じでした。
1週間もすると、環境や僕らにも少しずつ慣れてきた様子で「餌はまだですか?」といった様子でこちらを見てくれる様になってきました。
ミシュカが環境に慣れてきたら、次は屋外展示場に出る練習を始め皆さんにもミシュカを観覧していただく予定にはしていますが、そこは慌てずミシュカのペースに合わせていきたいと思っています。皆さんもミシュカに会える日を楽しみにお待ちしてもらえればと思います。
うめもと りょうじ

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