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2023年05月16日
いただきます。ごちそうさま。
先月の日曜日、飼育の日のイベントを開催しました。
当日はお天気も良くて、たくさんの来園者がこられていました。
資料館では園で飼育されている動物たちが、どんな「餌」を食べ、どんな「うんち」をするのかをクイズ形式に展示する『うんち展』を開催しました。家族連れも多く、小さな子どもたちもいろんな動物たちの写真やうんちを前に「この果物食べるの誰かな~?」「こんなコロコロしたうんちは誰のん?」と、大人も子供も興味津々。
その中にシロフクロウの餌である、馬肉とマウス(ハツカネズミ)の写真がありました。これは誰が食べるのかな?
子どもは抵抗なく、○○ちゃう?それとも○○かな?と思った動物の名前を答えます。
その傍らに、少し表情の硬めの大人たち。
よく、マウスをそのまま与えるのは残酷だ、かわいそう、という事を言われます。
確かに、可愛いつぶらな瞳を見た後にそれをパクッと食べられるのを見てそう思うのは、間違ってはいないと思います。
では、魚が食べられるのを見た時は?
食文化として、活け造りや踊り食い、なんて食べ方もあります。
そんな時は、可哀想より美味しそうの声を聞く気がします。
私たち人間は感情の表現が豊かで、それを表に出したり、コミュニケーションをとるのに役立てたりしますよね。
でも、私たち人間以外の生き物たちにももちろん感情はあります。
分かりやすいか分かりにくいか、だけのような気がします。
自然の中で生きる者たちは、自分たちで食べる物を探して、あるいは捕まえて食べます。動物園の中で生きていく彼等も同じように出来れば理想的だと思います。
しかし、そうはいかない彼等のために私達飼育員は食事の準備をします。
どんな動物も、生きものを食べています。肉食動物ではない動物たちが食べている牧草や飼料もその元を辿れば、みんな生きているものが材料として含まれているのです。
生命は循環しています。
命は生命で生かされていることを、生命をいただくありがたさを、まだこれからいろいろな事を吸収していく子どもたちに、また、忘れかけている私達大人たちにも伝わる動物園であればいいな。と感じたイベントの時間でした。From・BTN
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2023年03月31日
「フワフワモフモフ」
クイズです。
この羽なんの羽❓
正解は…
そう、シロフクロウです!
まだまだ寒い日を繰り返し、春本番へ。
『動物園の動物たちは寒くないの?』と言われますが、、、、、、、
寒いと思います。(笑)
暖かい地域の動物たちは、寒さ対策をしてしっかり体調管理されています。
では、寒い地域の動物たちは?
彼等には、ある秘密が。
これは、シロフクロウの正羽(体羽)。
根元にはフワフワの柔らかい羽が生えています。
鳥の羽は基本的には同じような造りで、これより小さく羽軸の少ないものや無い羽が、ダウンやフェザーと呼ばれ、水鳥の持つその羽は、私達人間が寒くなると御世話になっているアレの中身になるのです。
こんな羽に包まれて、鳥たちは厳しい寒さから身を守っているのです。
ホッピー(左下)、ソナ(右下)
鳥たちだけでなく、寒い地域に棲む他の動物たちの身体にも、それぞれ、温かい秘密がかくされていそうですね。
From・BTN
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2023年03月21日
大胆に繊細に
先日のある昼下がり、ツル舎の前を通りかかると
『あれ?鶴太郎から水が滴ってる…?』
しばらく様子を見ていると、おもむろにツル舎の池の中でしゃがみ込み、バッシャバッシャと水浴びをはじめたではありませんか!
『え⁉ ツルって水浴びとかするの?』
『いやするか…鳥だし。初めて見た!』
それはそれはダイナック!な水浴び。
タンチョウヅルは約140㎝超の大型の鳥類。その彼が人目もはばからずに…。
動物たちは身体の汚れを落とす為や、虫などの寄生虫から身を守る等の目的のためにも水浴びをします。
初めて見る光景にしばらく見入ってしまいました。
彼が本当にすごいのはここからだった…。
さっぱり顔の「鶴太郎」。
大きな翼をバッサバッサからの…ブルブルブル~。
白く美しい輝きを取り戻した(?)鶴太郎。
今度はその白い羽根を嘴で整え、羽繕いをしながらオイルコーティングのメンテナンス。
尾の付け根にある“尾脂腺(びしせん)”※と呼ばれる部分から分泌される脂分を嘴や首などを上手に使って、さらに羽根一枚一枚に丁寧に、トリートメント。
そうすることで、羽根がそろい身体を守る役割にもなるのです。
時に体をブルブルと震わせ水分を飛ばし、また羽繕いしながらぬりぬり。
やがて、さらに磨きのかかったモフモフに。
この間、2時間半(もちろんずっと張り付いていたわけではありません(笑)。
まだまだ完璧ではないらしく、羽根と体のメンテナンスはその後も続いていた様子。
檻の中であれ外であれ、どの生物たちも生きていく上での必要事項は、その体の中のDNAに組み込まれているのですね。
※尾脂腺とは
鳥類がほぼ共通して持つ、尾の付け根(上部分)にある体の部分。
水辺にすむ鳥は特に発達しており、ここから出る脂分を嘴や首などを使い器用に身体全体に塗る。
これと、羽繕いで整えた羽根自体の構造によるダブル効果の撥水加工で水をはじいたり、体につく汚れや寄生虫などから身を守る。
『動物園の中でも外でも、様々な生き物たちの生きていく上での“日常”をいろんな角度から楽しみながら観察すると、面白い発見ができるかもしれませんね(^^♪。』
From・BTN
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