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2023年03月01日
資料館レポ №23 『美しきハンターたち』サーナ(アムールトラ)
今回は、動物科学資料館 常設展 剥製コーナーで開催中の『美しきハンターたち』 で展示中のアムールトラ(サーナ)についてお話します。
実は、王子動物園は日本で初めて“アムールトラ”の飼育を行った動物園です。
サーナ(SERNUR)は1976年8月19日、アメリカのサンディエゴ動物園から2才で来園。翌年、メスの「ナディア(NADEIA)」(4才)が来て、その年の9月にはベビー誕生。日本初ということで繁殖賞をいただきました。
2頭は仲睦まじい夫婦で、ナディアが亡くなるまでの12年間で8回の出産で17頭が誕生し、うち9頭が育ちました。ナディアが亡くなった翌年 1989年にサーナは、16歳で亡くなりました。
育った仔たちの行く末を見てみましょう。
第1産1977.9.29 ロク♂ 1979 帯広動物園へ
第2産1978.6.4 ナナ♀ 148日生存/ハチ♂ 1979 旭川動物園へ/キュウ♂1979 京都市動物園へ
第3産1979.3.15 トコ♀ 1979 熊本動物園
第4産1979.7.20 トイチ♀ 74日生存
第5産1980.5.14 マミ♀ 1981 帯広動物園へ
第6産1981.10.31 トミ♀ 1985 東山動植物園へ/ トシ♀ 1982 多摩動物公園
第8産1982.11.3 十五郎♂ 王子動物園にて 1994.12.26死亡
名前は、最初の「ロク」は六甲山からとって「ロク」、その後はナナ・ハチ… 最後は十五郎(ジュウゴロウ)です。(マミーだけ法則はずれてますね。)
それぞれに、全国に旅立っていきました。
最後まで残った 十五郎
この写真に見覚えがある方、資料館によく来てくださってますね。 寅年のお正月、資料館の玄関に飾っていました。
絶滅危惧種となっているアムールトラ、サーナとナディアの子だくさんカップルにあやかって、ショウヘイ・レーニャ カップルが子宝に恵まれますように、仔どもたちの写真を何枚か貼っておきたいと思います。
※最後の写真、2頭しか仔が見えませんね。
残っていた写真のタイトルは「ナディアとナナ・ハチ・キュウ」なんですが…。
写真を撮った人には見える場所にいたのかもしれません。そのままのタイトルにしておきます。
<図書 丸代>
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2023年02月23日
おっちゃん日和epi.3 春はすぐそこに
立春も過ぎ、日中の日差しは春の訪れを感じ、徐々に寒さも和らいでいるように感じる今日この頃ですが、皆さまはどのようにお過ごしでしょうか。
既に新聞やテレビ等の報道でご存じかと思いますが、王子動物園では野鳥(カラス)から鳥インフルエンザが確認され、余儀なく一時閉園していました。
現在は、鳥舎の周りに消石灰を散布し、一部観覧中止エリアを設ける等、万全の防疫対策を講じながら、お客様をお迎えしております。
入園ゲートでは靴底や手指消毒を徹底しており、皆さまにはご不自由・ご不便をおかけしておりますが、園内外での感染拡大防止のための措置です。何卒、ご理解・ご協力をお願いいたします。
話は戻りますが、園内を巡回していると、春の訪れを見つけましたのでご紹介させていただきます。
写真はキリン舎やアシカ舎の梅の木です。
一分・二分咲き、といったところでしょうか、梅の花がチラホラと咲いています。
1か月も過ぎれば、次はサクラです。園内が桜色に染まる季節がもうそこまで近づいています。
冬の寒さをしのぐため団子になっていた小ザルたちも、それぞれが好き勝手に遊ぶことが増えているようです。
春よ来い。早く来い。。。
(おっちゃん日和)
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2023年02月20日
カピバラ「ソウ」が亡くなりました
2023年2月14日、カピバラの「ソウ」(♂、4歳)が急性膵炎による腸閉塞によって死亡しましたので、謹んでお知らせ致します。
ソケイ部(内股部)にできた内科的処置が困難な重度の膿瘍を摘出するため、2月12日、長時間の手術を行いました。術後は腎数値維持の処置を継続し、活動性や採餌意欲が回復に向かっていました。その後、14日に急性膵炎によって体調が急変し、なんとか回復を願い出来る限りの処置を行いましたが、残念ながら息を引き取りました。
手術の前には術前検査を行い、術後管理のための環境作りや投薬方法など、手術に向けて色々な準備を行いました。そして術後も懸命に闘うソウの隣で獣医師と協力しサポートを続けていましたが、力が及ばずこのような結果になり、非常に残念に思います。
これまでソウを可愛がって頂いた方々には突然このような悲しいお知らせになってしまい、心苦しく申し訳ない気持ちです。
「ソウ」は3兄弟の中でもリーダーシップがありいつも「パピコ」「モナカ」を率いて、先頭に立って歩き、頼りがいのある存在でした。また、兄弟愛も強く、3頭で戯れ合って遊ぶことが大好きでした。小さい頃から食いしん坊でエサを一人占めしてしまうところは少し困ったところでもありましたが、採血のトレーニングではその食いつきの良さに助けられ、たくさん頑張ってくれました。夏は泥遊びをするのが日課で、毎日泥だらけの身体で無邪気に走り回る姿が思い出に残っています。
年齢的にもまだ若く、ふれあい広場の大切な一員としてこれからも多くの方々に愛され、生きていくはずの命でした。突然のお別れとなり思い残す事が多く非常に悔しく悲しい気持ちですが、ソウから得た経験を胸に刻み今後に繋げていきたいと考えています。また、ソウには痛みや苦しみから解放されどうか安らかに眠れるよう心から祈っています。
尚、「モナカ」「パピコ」については、環境の変化に伴い、現在注意深く体調管理を行なっています。
これまで多くの方々にソウを可愛がって頂き、皆様には、スタッフ一同より感謝申し上げます。ふれあい広場 担当者
※ふれあい広場担当者が作成した動画です。→ https://youtu.be/hLPjK-A9stw (YouTube動画が開きます)
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2023年02月17日
アシカ子たち、がんばってます!
カリフォルニアアシカの子どもたちが、12月から、離乳のためのトレーニングを始めました。
(左:コナツの子(メス)、右:スミレの子(メス))
最初はアシカ池の寝室に2頭を隔離し、魚を食べる練習を始めましたが、外に親がいる影響もあるのか、なかなか食べることができませんでした。
このため、12月下旬に、ペンギン舎の屋内展示場に引っ越しをすることにしました。ペンギン舎引越し(動画)
引っ越しの様子(ケージ手前:スミレ子、奥:コナツ子)新しい環境に慣れてくれるか心配していましたが、ペンギン舎には小さいながらもプールがあるので、2頭ともすぐに泳ぎ、元気よく遊び始めてくれました。
たくさん泳いでお腹が空くのか、それまで食べようとしなかった魚にも興味を示し始め、まもなく、自分から食べるようになってくれました。
スタッフ一同、ほっと一安心です。魚練習(動画)
魚を食べる練習中(左:コナツ子、右:スミレ子)ちなみに、子どもたちは小さい時から、定期的に体重測定や血液検査などの健康診断を行い、カロリーやミネラルの不足などがあれば、人工ミルクや、魚を食べるようになってからは魚にサプリメントを入れて与えたりしながら、健康管理をしてきました。
お互いに怪我のないよう、こんな網に入ってもらい、後肢から採血したり、食道にカテーテルを入れてミルクを与えたり、魚を食べさせたりしてきました。(写真はコナツ子)
おかげ様で2頭とも健康に成長してくれています。
最近は、お母さんたちと同じように、ハズバンダリートレーニングも始めました。
トレーニングをすることで今後、健康管理や、移動などの際に役立ちます。トレーニング(動画)
手前:コナツ子、奥:スミレ子2頭とも一生懸命がんばってくれていますよ。
ちなみに、スミレの子は運動神経がよくて落ち着きがなく、コナツの子はおっとりしているそうです。
お母さんたちの性格にそっくりですね。時期は未定ですが、いずれはアシカ池に帰る予定なので、これからも見守っていただければ嬉しいです。
現在、平日の14~16時にペンギン舎の通路を開放しているので、2頭の様子をご覧いただけます。
(前:コナツ子、後:スミレ子)アシカ池で泳ぎまわるのを楽しみにしています。
元気に大きくなってね!ション
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2023年02月16日
どうする?
動物園のなが~い坂を上がったら、
「カバ」!
迫力ハンパないです!
で、その先に見えるのは、
「ロバ」!
王子動物園にはオスの「ブンタ」とメスの「ナズナ」がいますが、いまこの2頭に何とか子どもを…と期待しています。
さて、この「ロバ」のいる場所。
覚えてる人が少なくなってきたと思いますが、
昔(2012年まで)「シロサイ」がいた場所を利用しているのです。
「シロサイ」がいなくなった後はしばらく空家になっていたのですが、最近になってとても重要な場所になっています。
「ロバ」がやってくる直前には、
千葉県の動物園からやってきた「ラマ」の検疫所にも利用していました。
検疫(けんえき)とは、海外や日本国内にある他の動物園から動物がやってきた時に、数日間、体調を細かく観察し、色々な検査をして健康状態をチェックする重要な仕事のことです。
小さな動物ならともかく、大人の身長と同じくらいの「ラマ」のような大きな動物ともなると広い場所が必要です。
この施設はとても都合がよく、「ラマ」たちにも快適な検疫生活を送ってもらうことができました。
空いたスペースがあるとすぐ何かに利用できないかとか、もったいないみたいな考え方になりがちですが、そういう発想だけだと本当に必要なことが抜け落ちてしまいます。
今後の動物園の整備計画を考えるうえで、広さを大きくすることができなくても、そのようなことにも十分に気をつけて、動物たちのために必要な動物園を考えていきたいと思います。
(ぶろぐのぐ)
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2023年02月12日
ZiZi通信 No.73 キリンがベロリ....
2/8(水)夕方、キリン舎の軒下天井がはがれました。
大変!誰や?こんなことするの。
アラシです。オスは大きいから頭が届くんです。
アラシは超絶技巧ならぬ超舌技巧の持ち主です。
キリンはみんな大体そうなのですが。
ほら!くちびるもこの通り!
穴が大きくなって頭でも突っ込んで事故になったら大変です。
飼育担当が応急処置を行いました。ヒメイチも気になります。
業者さんに連絡して2/10(金)至急補修してもうことになりました。
ところが、2/10が雨で中止! ガッカリです。
翌日2/11(土)に無事補修完!。よかった!
ZiZi1号
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2023年02月05日
ZiZi通信 No.72 白いオブジェ....
白いオブジェが出来ています。
寒いので巨大になりました。
そお、雪(氷)山です。
エイサ! エイサ!
今日は何か出てきました?
こっちが気になるね!
ミユキ掘る (動画です)
あら、収穫なしですかあ。
残念!
ZiZi1号
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2023年02月03日
まさに、“応援が力に”。
2月2日朝に、園内で発見された死亡野鳥(カラス1羽)から鳥インフルエンザウイルスの簡易検査で陽性が判明したため、当日から当面の間、臨時休園とさせていただきました。
多くのみなさまにご心配をおかけしておりますことを、心からおわび申し上げます。
今冬は早くから全国的に鳥インフルエンザが流行しており、みなさまも報道等で目にされたかもしれません。国内の各動物園等でも、その対応に関する情報共有を図り、備えています。
当園でも、1月31日の「ZiZi通信 No.70」でお知らせいたしましたとおり、鳥インフルエンザへの対策を進めてきました。しかし、人類が今まさしく新型コロナウイルスとの闘いを続けているように、鳥類における鳥インフルエンザ対策も、やはり未知との闘いであり、ともすれば今できる対策を怠らずにやるといった、ゴールが見えにくいものかもしれません。
こんな時は、専門家である獣医、飼育員をはじめ、スタッフも、「また同じことがあるのではないか」などと不安にかられながら、臨時休園の間も対応に追われることになると思います。
しかし、ツイッターでこの件をお知らせした後、鳥たちや他の動物たちの無事を祈るだけでなく、私たちスタッフを案じ応援いただく声もたくさん投稿していただき、その一つ一つが本当に温かく、励まされています。ありがとうございます。前回、「応援が力に。」と投稿させていただきましたが、このピンチを迎えて、千万の力を得たように、そのことをあらためて強く感じています。
引き続き防疫対策の徹底と、十分に経過観察を行い、一日も早くみなさまに安全に、安心して、笑顔で動物たちと会っていただけるよう、スタッフ一同準備をがんばってまいります。晴れて開園となった後も、ご来園いただいた際には何かとご協力いただくことも多いかと思いますが、これからもぜひ応援をいただければ嬉しいです。
KYな人
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2023年02月01日
ZiZi通信 No.71 雪でした....
1/24から降り出した雪は、1/25白い世界となりました。
雪のこともあり、早く動物園に出勤しました。
人気のない王子公園は真っ白。六甲山も白いです。
「働く少年」像も半ズボンで寒そう。野球帽がハンチングになっています。
動物園も人気なく静寂です。
1/25水曜は休園日なので沢山補修工事が予定されていましたが、雪のため中止が目立ちました。
チンパンジー舎の扉補修で現場に行きました。ロープの上にも雪が。
神戸はたまにしか雪が降りません。
2005年の雪が積もった時の写真です。
タンタンは嬉しくて運動場で寝ています。何の夢見てるのかな?
今は亡きアイスです。アイスは夕ご飯の夢かな?
いろいろ思い出します。ZiZi1号
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2023年01月31日
ZiZi通信 No.70 やっとフラミンゴ....
高病原性鳥インフルエンザが日本中を席巻しています。
毎年発生しますが、今シーズンはすごい勢いです。1月30日現在、野鳥で1道24県で176件、家きんで1道24県で70件の
過去最多の発生です。
王子動物園も鳥インフルエンザ対策で、
入園ゲートなどで靴の消毒を皆様にご協力いただいています。
また、飼育鳥類を野鳥からの感染防止をするために、
スズメが入らない目の大きさのネットを張っています。(ペンギン例)
フラミンゴだけネットが今までありませんでした。
フラミンゴは羽数が多く何かに驚くと事故につながりますので、今まで躊躇していました。
今年度は慎重に挑戦です。
フラミンゴ池は広いので高所作業車を2台使用し、
12/28、29に計画しました。
とても不安でしたが、何とか1日で無事終えることが出来ました。
1度ざわつき、高所作業車を止める場面もありましたが、すぐに慣れてくれました。
さすが王子のフラミンゴ。
よかったああああ~
ZiZi1号
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